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【For Your Amusement】お酒とビジネスの関係

お酒とビジネスの関係

弊社は東京にあるスイス商工会議所のメンバーです。  http://www.sccij.jp/
スイス商工会議所には、100社以上の会員がおり、月に1度の定例昼食会(講演付)をはじめ、様々なセミナーやネットワーキングイベントが開催されています。定例昼食会は、昼間のビジネス会合ではありますが、お料理に合わせてワインもサーブされます。少しくつろいでおいしい食事とお酒を楽しみながら、周りの方と会話が弾み、ビジネスのネットワークも自然と広がっていく、貴重な機会です。参加者の割合は、平均して日本人とスイス人・ヨーロッパ人が半々くらいであり、そうした意味でも居心地のよい交流の場となっています。

ある時、この昼食会でご一緒した日本人の方から、「昼間からワインが出るなんて驚きました」という感想を聞きました。確かに、日本で開催される昼間のビジネス会合の場でお酒が出てくるのは珍しいかもしれません。しかも、食事内容にきちんと合わせて、前菜の時は白ワイン、メインの時は赤ワインと、両方出てくる機会はあまりなさそうです。
昨今では、お昼は主催者の手配したお弁当で簡単に済ませ、すぐに仕事に戻ることも多いのではないでしょうか。その分、日本では会合が終わってから、夜には打ち解けた飲み会の場が用意されているかもしれません。これに対し、スイス人は夜は家族や友達、恋人と過ごすために早く帰宅します。

iStock_000014865272_ExtraSmall.jpg スイス商工会議所の定例昼食会(お酒付)に参加して感じるもう一つの違いは、スイスの場合は、「酔っぱらう人が誰もいない」ということです。もちろんスイス人でもたくさんお酒を飲めば酔っぱらいますが、皆、節度をわきまえて、酔っぱらわないように飲んでいます。お酒が飲めない人、また昼間から飲みたくない人は、同じテーブルの人が皆ワインを飲んでいようが、堂々とお水やソフトドリンクを飲んでいます。それは本人の選択ですから、周りの人は当然のこととして受け止めます。
また、少なくともスイスでは、ビジネスの場面でお酒に酔ってしまうのは恥ずかしいこと、あってはならないことであり、周囲から「セルフコントロールができない人」という烙印を押されてしまいます。 そうすると、社交的なお付き合いだけでなく、ビジネスにも悪影響が出てきます。
これに対して日本では、お酒の席は無礼講として、ビジネスの場面では言ってはいけない失礼な発言も許され、絆が深まり、かえってビジネスが上手くいくことさえあります。

お酒とビジネスとの関係は、文化と働き方の違いなので、日本とスイスを簡単に比較して、どちらが良い、悪いというつもりはありません。 ただ、個人の多様な生き方が尊重される時代ですから、スイス流の方が時代の流れに合っているかもしれません。
それに、ビジネス効率という面から考えますと、夜の日本式飲み会に長時間拘束され、翌朝疲れて出社するよりは、昼間ちょっとだけお酒を飲んで打ち解けて、夜は早く帰宅して英気を養い、翌朝元気に出社する方が合理的ではないでしょうか。打ち解けた日本の飲み会も悪くないですが、たまにはスイス流も試してはいかがでしょう?

それはさておき、皆様がスイスやヨーロッパ企業との食事付ビジネス会合に出席され、もしお酒が出てきたら、飲んでも構いませんが、決して酔っぱらわないように十分気を付けてください。 そして、酔っぱらいそうになったら、自己防衛してすぐにお水かお茶に切り替えましょう。