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【スイス・ヨーロッパ事情】よくある質問: スイス企業の特徴とは?アメリカ企業との違いは?

候補者の方からよく聞かれる質問の1つに、「スイス企業の特徴は何ですか?アメリカ企業とは何が違うのですか?」というものがあります。
弊社の扱う求人案件では、ほとんどの場合、ビジネスレベルの英語力が求められます。このため、候補者の中には、アメリカを中心とした英語圏での勤務経験や留学経験をお持ちの方がたくさんいらっしゃいます。しかし、スイスで生活したり、 スイス企業で働いたことのある方は、あまりいらっしゃらないので、冒頭の質問が出るわけです。

スイス企業との特徴とは?


この質問に対する弊社からの回答は、一般的には以下のようなものです。
「スイスは欧州の中心に位置する小さな国ですから、スイス企業の最大の取引相手は、まず第一に他の欧州諸国であり、次にグローバルな市場です。スイスの国内市場は小さく、ビジネスを拡大するには国外に出ていくしかありません。このためす、スイス企業は早い段階から国外への展開を視野に入れ、グローバル市場で勝負できる技術力を磨きます。「スイス・メイド」は世界中で高い品質と美しいデザインの代名詞として浸透していますが、価格も安くはありません。安くないものが成功するには高い技術力が必要です。
また、スイス企業の特徴として、堅実かつ長期的視野に立った経営体質であることが挙げられます。特に中小企業の場合は、目先の利益にとらわれてビジネスの規模を急拡大し、上手くいかなくなるとすぐに撤退して従業員をリストラするようなことはあまりありません。」
いかがでしょう。いわゆる外資系のイメージとは少し違って、日本の考えに近いところがあると思いませんか?

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アメリカ企業との違いとは?


それでは、「アメリカ企業とは何が違うのですか?」という質問にはどう答えるのかといいますと、アメリカはスイスと違って非常に大きな国ですし、業界によっても状況は様々ですから、一般的に言うのはとても難しいです。 そこで、一つの例として「英語での面接」を切り口に、スイス企業とアメリカ企業は、主に文化の面でどう違うのか、考えてみましょう。 スイス企業の面接を受ける前の具体的なアドバイスとしてだけではなく、スイス企業の文化を理解する上で一助になると思います。

スイス人はアメリカ人ではありません !


ビジネスのために日本に来ているスイス人は、一般に英語がとても上手です。しかし、忘れてはならないのは、いくら上手な英語を話していても、心はあくまでスイス人であるということです。この点を忘れてしまうと、いくら英語の会話が成り立っても、実はあまり快く思っていない、または、本当の意味ではコミュニケーションが取れていないという事態が起こります。

1 名前の呼び方
 アメリカでは初対面でもファーストネームで呼び合うのが一般的ですが、スイス企業の面接ではファーストネームは避けた方が無難です。自己紹介するときは、日本と同じように「名字と名前」をきちんと述べてください。相手に対しても、ごく普通に「Mr./Ms XX」(XXは名字)と呼びかけてください。ただし、日本のように「社長」等の肩書で呼びかける必要はありません。

2 単語の使い方
 スイス人にとって英語はあくまで外国語です。アメリカでしか使われないスラングをスイス人は知らないかもしれません。また、アメリカでは一般的な経営手法(例えば、「シックスシグマ」)や略語が、ヨーロッパでは意外と知られていないこともあります。相手は初対面の人です。専門的な言葉はなるべく避けるか、意識して丁寧な説明を添えるとよいでしょう。

3 ジョーク
 スイスはヨーロッパの国です。アメリカとはジョークで笑うツボが違うこともあります。なお、面接で相手を笑わせなかったからと言って、スイス人が「この候補者はジョークの一つも言えないつまらない人だ」と思うことはまずないでしょう。それに、実際には、スイス企業との面接はなごやかな雰囲気で自然と笑いが沸き起こることもよくありますのでご心配なく。自然体が一番です。

4 立ち居振る舞い
 アメリカと関わった経験が長いと、英語を話す時に、まるで何かのスイッチが入ったかのように立ち居振る舞いまでアメリカ人のようになってしまう方がいらっしゃいます。それは、アメリカ人と接する限りにおいては別に悪いことではなく、むしろ必要なことかもしれません。
しかし、日本市場でのビジネス拡大のために日本人を採用する目的で訪日したスイス人がそういう方を見ると、少しびっくりして、「この方はいったい日本でビジネスができるのだろうか?まるでアメリカ人になってしまったのならば、日本社会ではやっていけないのではないだろうか?」と、いらぬ不安を抱きます。
ほとんどの方は、日本語で話すときは日本のビジネスマンとして日本風の立ち居振る舞いに切り替えられると思いますが、本社のスイス人は日本語ができないのが普通ですから、一度抱いた誤解を解く機会がなくなってしまいます。これは本当にもったいないことです。

Thumbnail image for Thumbnail image for business people shaking hands in a row.jpg 【まとめ】
非常にざくっとした言い方ですが、「スイス企業は、アメリカ企業と日本企業の、ちょうど真ん中くらい」と考えていただけると丁度良いように思います。 スイス企業は、アメリカ企業に比べると、特にお互いよく知らない間は、少し堅苦しくて日本的な感じがするかもしれません。 しかし、伝統的な日本と比べればずっとリラックスして、ダイレクトな企業文化です。また、組織構造は日本の大企業と比べてフラットかつ少数精鋭ですから、やる気のある方が存分に力を発揮して活躍できるフィールドが整っています。
なお、企業や経営者の個性は様々ですので、弊社ではその都度候補者の皆様に丁寧なアドバイスをさせていただいております。